株式会社メイテック グループウェアの欠点を補い、TeamPageでコミュニケーション・コラボレーションの質を向上!<前編>

メイテック ロゴ今回は、技術者派遣で最大手のメイテック様にお話を伺いました。メイテック様では 2009 年 6 月から TeamPage を導入していただき今年で 3 年目となります。どのような使い方をされているのか、また実際の効果はどうか、など TeamPage の推進に携わった業務企画部長の日高様、山下様、福嵜様にお話を伺いました。

1.背景と目的

—— みなさま、本日はお忙しいところお集まりいただきありがとうございます。今年で3年目になる TeamPage ですが、まずは、導入に至るまでの背景とその目的についてお聞かせいただけますか。
経緯としては、2009 年 9 月に日高様が資料とフリー版をダウンロードされ、翌 2010 年 6 月に導入していただきました。

日高:はい。弊社はエンジニアの派遣事業をしているのですが、エンジニアのネットワーク作りという点で、長年様々な工夫を積み重ねてきました。ほとんどの技術者は社外で仕事をしており、彼らとの“つながり”は非常に大切な課題です。現状以上に、もう少し何かしらの形でつながりを作れないか、と考えたのが発端です。
しかしながら、一気に進めるのも難しいのでまずは業務企画部での試験的ユースで始めました。ここではデータセンターの移設など、IT を中心とした細かいプロジェクトもわりと多く、メールでやっているタスク管理や、成果物に付随するやりとりなど、Wiki 的にできるものを探していたのです。そこで、まずは私たちで使ってみようということになりました。

—— 御社の場合、導入が確定するまで 2 ヶ月という早さだったのですがその決め手となったものは何だったのでしょうか?

日高:うちでは TeamPage を検討し始めた頃、SharePoint の導入が確定していました。こちらで何とかならないものかと当初は考えていたのですが、思いのほかというか…やはり SharePoint だと限界があることが分かりました。そして、何か他に?と思ったとき以前聞いたことのある「TeamPage」を思い出したのです。

しかし、SharePoint と TeamPage の使い分けがすぐに明確にはならず、それならば、まずは使ってみよう!ということになり早速 TeamPage を導入することになりました。

2.導入の決め手

—— そうですか、それでは機能的な部分で決め手になったところはありますか?

山下:管理者側からすると集計機能が充実していたり、足跡機能がいいなと思います。想像以上にいろいろなカスタマイズができるので、触れるほうはけっこう楽しい!SharePoint より楽しい!(笑)

福嵜:私は、タグを使ってセクションが簡単に作れるのが便利だと思いました。

日高:やはり、「動いている情報」「リアルタイム情報」をどう共有していくか、TeamPage はそこを解決できるツールだと感じましたね。たまたま我々はたくさんのプロジェクトやタスクを持っているので、それが TeamPage と非常に合致した、とも言えます。

3.利用と効果

(1)秋葉原と本社間での利用

—— では、業務企画部で実際どのような使い方をされているのか教えてください。

山下:現在スペース数は 12 個です。課ごと、部ごと、部内でも離れたオフィス(秋葉原)とのやりとり、それからプロジェクトで立ち上げているもの、などですね。基本的には全部フラットで他課のことは皆が見られ、一部のプロジェクトのみプロジェクトメンバーしか見えないようになっています。

日高:2010 年に部内メンバーの一部が秋葉原に移ったため、秋葉原オフィスメンバーと本社メンバーとのやりとりで使っています。秋葉原のオフィスには事務担当がいないため、本社側にいろいろ細かいもの(事務用品など)の発注依頼があるのですが、現在の発注状況の経緯などタグを使って、お互いに確認するようにしています。もちろんメールでもできるのですが、メールだと閉じた世界になってしまいます。
TeamPageだと新しくきた人が過去事例として参考にできるので、このあたりは非常に有用だなと思いました。この点を発展させていけば、他部署との依頼やコミュニケーションに利用できるし、エンジニアネットワークへ展開していくときのシミュレーションにもなります。

山下:事務用品の費用の発注はいいですね。物理的に離れている両拠点でお互い情報が見えているのは明らかに効果が出ていると思います。

秋葉原オフィス ニュースページ 秋葉原からの依頼
秋葉原 オフィス ダッシュボード 発注依頼の例

(2)三拠点のファシリティでの利用

福嵜:部内に、主に施設の管理を担当しているファシリティサービス課というセクションがあります。東京本社のほかに厚木と名古屋と神戸の三拠点にあるのですが、そこで日報と議事録に TeamPage を使っています。日報が投稿されることで、課長はその日のうちに情報をキャッチでき、またそこに載っている課題について、どうするか?と相談をしているようです。メールではなく TeamPage 上でやることで他の人も見え、他者が何をやっているのか、つかめるようになったのは大きなメリットですね。

—— 以前はそれをメールでやっていたのですか?

福嵜:いいえ、そういう習慣自体ありませんでした、TeamPage が導入されたことをきっかけに始まったのですが、結果として良かったと思います。

(3)作業服の在庫確認

福嵜:また、ある課では作業服の在庫情報の共有に使っています。「このサイズはもう在庫がなくなった」、「夏の分は納期が3ヵ月」などの問い合わせを電話で受けた人が、コメントでその経過を随時載せています。こういう使い方もあるのだな、と思いました。若い世代のメンバーは、感覚的に利用用途をキャッチし自発的に使っているようです。

ファシリティサービス
画像

(4)他部署の情報を見る

福嵜:他部署との打ち合わせをした際の議事録をあげているのですが、例えば経理まわりを担当しているシステムの人間が、「経理」、「経費」といったキーワードに気がつき、その議事録にアクセスしているというケースもあります。検索やダイジェスト版(1日1回)で探し出しているのだと思いますが、情報が見えているからこそ可能なことであり、直接関係のない人たちにもそのように役立ててもらえて私たちもうれしいです。

—— 御社には Attivio 検索が含まれていますが、そちらの使い勝手はいかがでしょうか?

山下:キーワード検索でナビゲーションが出てくるのは個人的にはとても好きです。Google 検索みたいのだと、ひとつ入れて、またもう一個いれてと絞込みをしていきますが、TeamPage の検索は一回目のキーワード検索でたくさんの結果が出ても、次に「人」7や「ファイルタイプ」など絞り込めていけるのは便利だと思います。まだ全員には浸透していない部分がありますが、今後もっと積極的に使ってもらえるように告知していくつもりです。

(5)コーヒー倶楽部でのコミュニケーション

—— TeamPage を使うようになって、「コミュニケーションに向いている」と感じられたケースはありますか?

山下:「コーヒー倶楽部」という有志がお金を持ち寄って、おいしいコーヒーを調達して飲もう!という同好会があり、そのメンバー間でコミュニティを展開しています。直接業務には関係ないコミュニティなのですが、小集団が気軽にコミュニケーションを図ることができる、という意味で非常に役立っています。やはりメールだとどうしてもビジネスライクになるので、TeamPage 上だと気軽に話ができるのではないかと思います。

—— メールだとビジネスライクになり、TeamPage だと気軽にできるということですが、企業においてはそのようなシーンも必要だということでしょうか?

日高:そうですね、コミュニケーションを図るという意味ではやはり必要だと思います。メールを使わなければ Face to Face になり、いちいち会議を開かなくてはならなくなります。うちはまだミーティングを重要視していますし、対面ではない気軽に話し合える場があるのはとても有効だと思います。

山下様(左)、日高様(右)
山下様と日高様

4.メールとの使い分け

—— 日高さんはどのように使われていますか?

日高:日報はよく見ています。全ての課を見るのは大変なのですが、課員の仕事ぶりは把握できます。しかし、あいかわらずメールは多いですね…

山下:メールだけだとどうしても引継ぎができないですからね…メールからの脱却も考えるのですが、どうしてもこちらに慣れているので…

—— メールというツール自体はなくす必要はないので、要は使い分けかと思います。メールが悪いのではなく、メールは伝達の手段であり情報共有には向いてないということでしょうか。従来のメールだけでコミュニケーション全てを行うことに限界がある、と私たちは考えています。

5.ツールを使う目的をみんなが認識する

—— TeamPage を使う上で、ユーザーの皆様に使い方トレーニングなど行いましたか?

福嵜:いいえ、今は部内だけの展開なので、わからないことがあるとすぐ手があがるため、そこにすかさずフォローをするという方法を取っています。今後、他部署に展開していく場合には必要かもしれませんね。

山下:若い世代のメンバーはわりと柔軟にこう使いこなすのですが、やっぱりちょっと年齢層が上がってきたりするとなかなかこう入り込めないというか…例えば段落にコメントですが、あれは非常におもしろいアイディアだなと思います。しかし、そこに書くメリットを見出せないと、全体に対するコメントとの段落コメントとの違いは何?となり、それを説明するのもけっこう感覚的なものなので、理解してもらうのが難しいな、と…

福嵜:課題解決のために TeamPage を使う、やはりその目的をきちんと課員に伝えることが重要になってきますね。みんなに使ってもらうためには、そのあたりの意思疎通がきちんとしていないといけない。情報提供することの各自のメリット、会社としてのメリットがどのようなものであるか、認識することが大事だと思います。

TeamPage に日報を書いている課があるのですが、一方は続いているが、もう一方は半分くらいがやめてしまった。続いているほうは課長がちゃんとリアクションしているのですね。常に自分がその報告がほしいので、投稿されて日報に対しては何かしらのアクションをとっているのです。すると、報告する課員にもその必要性が伝わります。
もう一方は、投稿された日報を課長は見てはいるのだけれど、あまりフィードバックをしていない。となると徐々にしぼんでいってしまいますね。

—— 軌道に乗るまではやはり他者からの反応がほしいですよね。それがないと、自分のやっていることが正しいのかどうか、皆にどう思われているのか、不安になりますから。

2012年5月 取材

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