株式会社ソフトプレックス - TeamPageの導入でサポートの質が向上、業務効率がアップ、受注拡大

SoftPlexロゴIBMメインフレーム向けのユニークなソフトウェア製品、サービスを提供しているソフトウェア・ソリューション・プロバイダーの株式会社ソフトプレックス様は、TeamPageを導入し、SFAだけでは実現できなかった顧客ニーズの掘り起こしに成功されたそうです。葛西社長と野川さまに、詳しいお話を伺いました。

ごちゃごちゃメールの解決して、次のアクションに結び付けたい

——今年の5月にTeamPageを導入されてはや4ヶ月がたちました。先日の葛西社長のお話では、よく使っているとのことですが、今日はまずTeamPageを導入するに至るまでの経緯をお聞かせいただけますか。以前はSFA(Sales Force Automation)ツールをお使いと聞いていましたが…

ソフトプレックス 葛西氏葛西:今でも、これらのツールは使用しています。日報、メールとSFAとグループウェアが一緒になったものでそれはそれで良かったのですが、困ったことが大きくふたつありました。

一つ目は、例えば、お客様から「こんなことができないかなぁ」というメールが来たとします。このメールを社内で、この件について知っていると思われる、他の営業、技術者にTo, CCをつけて転送します。そして、それぞれが「こういう解決策がある」という返事をToやCCを付けたまま返事を打ち、すぐチェーンメールになってしまいます。このチェーンメールの問題を解決したかったのです。

また、営業マンも、それらにあてはまるように情報を分解してしまうのですね。その分解した際に、大切な情報が抜けてしまうことがある。

そこで、とにかく次のアクション(todo)が起こせる、コメント、改善策を結びつけられる仕組みのツールが欲しかったのです。

二つ目は、要望案件や顧客サポートの状況を管理するためにSFAを使用していたのですが、SFAは基本的にリレーショナルDBを使ったシステムで、各項目ごとに元情報を分解して入力しなければいけないのですよ。 例えば、「こんなことができないかなぁ」というメールでも、製品のバグ、機能向上要求、または他の製品に対するニーズを判断して、それぞれに違う項目のデータに分解して入力していました。 製品のバグ、機能向上要求、他の製品のニーズかどうかは最終的に分かるで、メールが来た時点では分かりませんよね。

——社員の方々はきちんと情報を入れてくれているのにそれらが役立たないのはもったいない話ですね~。元の情報が、装飾、分解されず、次のアクションへつながる指示を出せる環境がほしかった、ということですね。

葛西:先ほどの、「こんなことができないかな」というメールに対して、例えば「3つの方法があります」と技術者が答えると、営業マンは、それぞれどのくらいの工数か、実現性はどうかと聞きます。その結果、個々のお客様の環境によってそれぞれが異なる上、このやり取りをすべてメールでやるとなると、とんでもないチェーンメールになってしまいますよね。また、途中で他の専門の技術者に聞くとさらに膨れてしまい、最終的には今どのケースについて言っているのか、分かりづらくなりますよね。さらに、これらが同じタイミングで発生すればいいのですが、時間が経ってから別の方法が見つかる場合もあります。このようなときにTeamPageは一連の記事が一度に見られるので、重宝しています。

そのようにに掘り下げていく必要がある問題に対して、段落コメント機能がとても有効だと思ったわけです。また、リレーショナルDBを基本にしたSFAでは、その案件が提案中だということはわかりますが、どこで止まっているか、何が問題になっているか、についてはよく分かりません。そこで、ブログ的なものを探し始めたのです。

——それでブログに視点がいったのですね。TeamPageはどこでお知りになったのですか?

葛西:キーマンズですね。「ブログ」で検索してみつけました。TeamPageは段落コメントができる、とあったので「これだっ!」って思いました。インラインコメントでアクションが起こせる、と思いましたね。

どのようにTeamPageを使っていますか?

部門の垣根を超えた共同作業に

——段落コメントに注目していただけたのは嬉しいですね。正にTeamPageの一番の特長ですから。今はユーザー数40名でお使いになられていますが、では実際にどのような使い方かおしえていただけますか?

葛西:今は40名でスペース数は50個ぐらいになっていますかね。

おおまかには営業、技術、総務といった部門ごと。また、案件プロジェクトごとに、スペースを作っています。営業は日報、技術はグループごとの情報共有、総務は契約台帳なんかもどんどん入れていますね。 例えばセミナーを企画し、そのDMの文章について技術者が校正したり、営業の観点から修正したりとか、部門をまたがって使用しています。自社Webの修正にも使っていますね。どう直したかのプロセスが残るので

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会議録にアクション(ToDoリスト)を登録する

また、会議の中でもTeamPageを使っています。「次回の会議までこれについては誰が調べるか」にはすぐtodoタグを付け、会議に参加していない人に意見を求める場合はその部分にFYIタグを付けます。

今までは、会議に参加していない人に対して議事録を送り意見を求めていましたが、もらった人は意見を求められた箇所が分からず、別の箇所にコメントしてしまうことがありました。しかし、TeamPageを使用してからは、ピンポイントでコメントがもらえるようになりました。

案件プロジェクトごとのスペースは重要です。お客様先で作業する技術者と社内で後方支援を行う技術者が、コミュニケーション・進捗状況の確認するために貴重な役割を果たしています。また、プロジェクトは途中で技術者が増えたりしますが、途中参加した技術者に、それまでに決まった経緯をスムーズに伝えられるようになりました

TeamPageは決まっていない情報を扱うのに向いていますよね。営業企画・マーケティング・研究開発などに向いているのではないかなぁ。

——おっしゃるとおり、TeamPageは定性的な情報を扱うのに向いています。

段落コメント機能は素晴らしい

葛西:TeamPageの採用を決めた理由は、機能は概ね気に入りましたが、一番は何と言っても段落コメントです! 営業情報は非定形の情報なので、定形フォームにはめ込むには無理があると思っていました。TeamPageは文章の間にコメントを挿入ができるのがいいと思いましたね。段落コメント機能のある他社製品は見つからなかったので… 顧客タグや製品タグを使ったり、技術情報も添付よりベタ書きのほうが検索できて良いと思います。教育にも使えるのではないかと思います。

あと、スペースごとに情報をまとめられるのが良いですよね。スペースをまたいでリンクできるので、案件スペースから別スペースの記事へのリンクも作成でき、重宝しています。

今後はコンピュータ用語や製品情報などのWikiを充実させ、新人教育のために使おうと考えています。

TeamPageを導入してどう変わりましたか?

——段落コメントが自由にどこでもできるツールは他にないでしょう。では、実際に導入したら社内はどのように変わりましたか?

社内コミュニケーションの深化と顧客ニーズの開拓

葛西:TeamPage導入前は、部下から届く提案の背景が分かりづらかったのです。「どうしてこの提案になったのか?」と思っていましたが、TeamPageを導入してからは、提案理由や背景がきちんと書かれるようになり、理解しやすくなりました。段落コメントのやりとりが習慣化して、顧客ニーズがつかめるようになりました。営業の投稿に対して私が自らどんどん段落コメントを入れるのですよ。営業との積極的なやりとりをすることによって、顧客のニーズが提案に細かく反映されるようになりました。

葛西:また、営業と技術の連携に役立ちました。今までのSFAでは、両者間の決定事項しか書かなかったのですが、しかし、TeamPageを導入してからは決定に至るまでの情報が記載されるようになり、より綿密な提案ができるようになりました。

——そこまで使ってくれているとは本当に嬉しいですね!私たちも「経緯の見える化」と言っていますが、その有用性を現実に効果あるものとしてお使いいだき、ありがとうございます。

葛西:それから、先ほど言ったWebの修正作業は、「どこどこの修正をこうやって」のようなことをどんどんコメントしてもらい、進めています。

——コメントを入れずに、みんなで編集していく方法もありますね。TeamPageの場合は履歴が残りますから、Wikipediaのようにご利用いただけます。

葛西:タグは主にtodoを利用しています。スペースごとにスキンをカスタマイズしたり、スペースのリストダウンもやっていますね。タグはtodoだけで十分な気がします。タグの階層化もしているし。あとはFYIぐらいでいいと思います。

TeamPageの本当のところの効果は?

——顧客の要求の情報がとても分かりやすくなったとのことですが、実質面での効果というのはみられましたか?

葛西:TeamPageを使用してから、顧客のニーズの把握・問題の把握という点では、大幅に向上しました。また、大阪支店とのコミュニケーションや社内会議でもTeamPageを見ながら行い、その場で各自の次のアクション(todo)を決める、というように使っています。

——そこまで、技術サポート、営業の効率化が図れた要因はなんだと思いますか?

葛西様と野川様

葛西:お客様のニーズが的確に分かるようになった、ということが一番大きいですね。以前は「こういうものが欲しい」というお客様の要望を聞いただけでしたが、「それを欲しがっている理由は何なのか?」とコメントを入れることによって、お客様が本当に困っていること、つまり真のニーズを掘り下げられるようになったのですね。

葛西:今まではお客様に対しては「できる」か「できない」の返事しかしていなかったところが、(TeamPageだともっと細かに聞けるので)技術の人間からの質問がどんどん入るようになる。-->本当にお客様が欲しかったものが分かる。-->それを提供する。-->というワークフローのプロセス改善が実現しました。

——葛西社長が細かく尋ねることで営業マンが顧客のニーズを掘り下げられる、ということですね。

——私たちは、お客様からしばしばTeamPageのROI(投資対効果)について尋ねられます。TeamPageのようなツールは、導入してすぐに効果が出るものとは限らず、計測も難しいので、返答に困ります。御社の事例は、それを覆す見事な証明となりました。

葛西:グループウェアのメール機能はそのまま利用していますが、業務の中心はTeamPageで行っています。導入して、すぐ効果は出ましたよ。お客様に対する提案が的確になり、問題点も明確になりました。導入効果は確実にあります。

——葛西社長ご自身がTeamPage導入を進めていただきましたが、従業員の方々の反応はいかがでしたか。

野川:フォーマットが無く自由に書けるので、初めはどう書けば良いのか迷いましたね。でも、特に社内トレーニングは行いませんでした。社員には使いながら慣れてもらっています。

葛西:フォーマット化すると形式的な内容が多くなり、記入すると仕事をした気になってしまい….

——導入時の推進チームは何人ぐらいでしたか?

野川:導入時は、5人ぐらいですね。でも今は0.5人というところでしょうか。サーバー管理者が時々管理するくらいですね。

TeamPageへの要望はありますか?

——TeamPageに今後要望を出すとしたらどのようなことでしょうか?

葛西:インポート・エキスポート機能ですね。現在、PDFとWordMLがあるようですが、テキストがほしいです。検索結果の一覧をテキストで出力したい。

※HTML形式とCSV形式の出力プラグインがあります。

——他からもそういうご要望をいただくのですが、残念ながら現在のところはテキストでの出力機能はないのです。私もコピーペーストしてメモ帳にはりつけてやっていますが、そうすると余分な情報もペーストされてしまい、整理しなくてはならないのが面倒ですよね。わかりました。今秋に開発元でのユーザー会があるので要望をもっていきましょう。

葛西:そもそもTeamPageとSFAは比較するものではないと思います。営業情報やサポート情報は非定形のものです。お客様がどのように思い、何をしたいかを実現するためにご提案するのが、私達のミッションです。最終的な提案自体は定量化できますが、途中の段階では定形的なものにあてはめて数量化するのではなく、うまくまとめ上げることが重要になってきます。その意味では、TeamPageはとても良いシステムであり、私たちはたいへん満足しています。

——なるほど、数値では測れない定性的な情報、その貴重な情報をTeamPageにどんどん残すことによってサポートの質の向上につながり、売上増加につながっていくわけですね。営業と技術との連携で成功した事例でした。長時間インタビューにお応えいただき本当にありがとうございました。TeamPageがこんなにお役にたっているなんて、私達も本当にうれしい限りです。今後もいただいたご要望の実現をめざし、これからも一層の努力をしていきたいと思います。本日は本当にありがとうございました。

お客さま概要

株式会社ソフトプレックス(英文社名:SoftPlex,Inc.)東京都中央区日本橋箱崎町6-1
設立:平成6年4月8日 1994年4月8日
業務内容:コンピュータの技術支援およびコンサルティング並びに教育、コンピュータソフトウェアの販売および輸出入

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インタビュアー (株)アプライドナレッジ
2009年8月7日

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