アテネ グループの事例：品質管理、ナレッジの共有、社員教育
アテネ グループは、テキサス州ヒューストンに本社を置く、独立コンサルティング会社です。同社は、2009年に、アテネグループ品質管理システム (AGQMS: Athens Group Quality Management System)、業界のナレッジ集、社員トレーニング教材を TeamPage に統合しました。同社が TeamPage を採用した理由は、情報へのアクセスがしやすく、共同編集ができ、必要に応じて投稿先を選ぶことで情報を特定の社員にだけ見せる／見せないが簡単にできることでした。そして、TeamPage は同社の統合イントラネット基盤となりました。2011年、同社は TeamPage に Attivio プレミアム検索機能を追加し、自動ページランキングやサイドバーの絞り込み候補表示によって、さらに必要な情報へアクセスがしやすくなりました。
TeamPage を使うことで、アテネ グループは、時間とコストを大きく節約しながらも多くの「掘削技術保証（DTA: Drilling Technology Assurance℠）コンサルタント」に教育トレーニングを施すことができ、結果として同社の DTA サービスを受ける顧客数が大幅に増加しました。
同社の TeamPage では、同社の品質管理システム上での動向がタイムラインでわかるようになっており、社員なら誰でも、アテネ グループの品質管理業務の進捗情報、資料、文書に素早く簡単にアクセスできます。
アテネ グループについて
アテネ グループは、石油や天然ガスの掘削や製造システムを専門とした技術認証サービスを行う企業です。作業員、掘削技術者、そして油田やガス田の所有者の安全性を確保し、非生産的な作業時間 (NPT: non-productive time) を削減し、油田やガス田の全体的な環境を保護することを目的としています。
TeamPage 導入の目的
2009 年、アテネ グループは、教育トレーニングと品質管理のシステムを改善し、より自社のビジネスを発展させるため、TeamPage を導入しました。その目的は次の２つです。
- 品質管理システムをスリム化・合理化し、より分かりやすいものにする。
- より短い時間で新人と熟練者の間の知識量のギャップを埋め、生産性の高い DTA コンサルタントとして、顧客からの要求に応えられるようにする。
TeamPage 導入による効果
「いや、違うんだ。我々は、本当に、社内イントラネットに掲載された内容の編集を勤務初日にしてもらいたいんだ。」と、アテネ グループのナレッジ担当であるトーマス＝コッジェル氏は、掘削技術保証 (DTA) コンサルタントとして新しく雇ったスタッフにいつも話し、そして、そのたびにスタッフの顔に「信じられない」という表情が浮かぶのを見ます。
「我々は、君の経験、知識、物の見方などが我が社のナレッジ マネージメント システムを改善してくれると信じているんだ。でも、心配しないで。我々が使っている TeamPage は、誰かが何かを編集したら必ずメールで私に通知してくれるようになっているし、すべての変更履歴が残されているから必要に応じて過去の内容に戻せるし、『AGQMS』のような重要なスペースでは君は編集できないようになっているんだよ。だから…我々は本当に君に社内イントラネットの掲載内容を編集して欲しいんだよ！」
このよく繰り返される会話から、アテネ グループが他社製品ではなくどうして TeamPage を選んだのかの理由がわかるでしょう。
- 社内の誰でも簡単に編集できる。
- すべての変更履歴が完全に記録される。
- 自由に書き込みや編集のできるスペースと厳しく管理するスペースを混在できる。
これらに加えて、Word や PDF へのエクスポート機能、記事やスペース単位での新着や編集のアラート機能、タグやキーワードによるカテゴリ分類機能も、アテネ グループにとって重要なものでした。
TeamPage を中心とした社内イントラネットは、下図のように、構築してから一年も経たずに社内に浸透しました。
これにより、アテネ グループでは次のことが実現できました。
- バラバラのソースからの社内ナレッジをひとつのポータルに統合すること。
- 教育トレーニングとナレッジの管理のプロセスをスリム化・合理化すること。
アテネグループ品質管理システム (AGQMS)
AGQMS のための TeamPage は、アテネ グループ品質管理部長であるデイヴィッド＝ウェイト氏が中心となって設計、導入されました。同氏は、他にもいくつかの ISO 品質システムを設計しています。AGQMS を TeamPgae に統合することで、それまで使われていた分厚いプロセス管理書や作業手順書、業務指示書、その他の文書を、社内の誰もが使い易く、カスタマイズし易いシステムに置き換えられました。
「AGQMS」スペースのトップページ（ダッシュボード）は、重要な記事へのリンクが集まった、総合的な案内板の役割を果たすようにデザインされています。
この「AGQMS」スペースでは、モデレーション機能が利用されています。この機能によって、記事コンテンツを管理者だけにドラフトとして公開し、一般公開（パブリッシュ）を管理者による承認制にすることができます。下図は、ある作業過程に関する指示書の、編集とドラフト／パブリッシュの履歴です。
これらの記事には、所有者と承認者の名前のタグが付けられています。自分の名前のタグで記事を集めることで、簡単に「To Do リスト」を作れます。
メモ : 現在の TeamPage にはタスク トラッキング機能があり、ユーザーやグループごとの To Do リストをより簡単に作れます。
アテネ グループのナレッジ ポータル
コンサルティングのサービス企業として、アテネ グループが顧客に提供する価値の中心は、社内ナレッジへ簡単にアクセスできることにあります。アテネ グループでは、TeamPage のコンテンツをタグによる分類で集めてセクションに表示し、ダッシュボードを統合的でメンテナンスしやすいポータル ページとして利用しています。
ナレッジの伝達をしやすくするため、アテナ グループの TeamPage には業界用語集が作られています。後世代の掘削技術者たちは、彼らだけで通じる造語や略語を語彙として持っており、ある会社や道具を別々の言葉で呼ぶこともあります。例えば、井戸を掘るための道具である「top drive」は、「Top Drive」「TD」「T.D.」「Derrick Driling Machine」「DDM」「D.D.M.」など、同じ文書内でさえ別々の呼び名が使われることがあります。異なる呼び方を検索で探すのは大変です。そこで、アテネ グループでは「top drive」に関連する記事に「Top_drive」というタグを付け、別の呼び方が使われていてもすべてこの「Top_drive」タグで参照できるようにしました。
このような「基本の呼び方のタグ」は、顧客やベンダーに関する情報、操作手順、掘削技術情報などの記事にも付けられ、セクションに集約してダッシュボードに表示されます。新しい顧客や掘削技術に関する記事にタグを付けて投稿すれば（または投稿した後にタグをつければ）、自動的にダッシュボードのセクションに新着として表示されます。
このように、タグとセクションの機能は、掘削技術保証サービスの品質向上に役立っています。
DTA トレーニング カリキュラム
アテネ グループの掘削技術保証サービスへの需要の高まりにより、トレーニング カリキュラムの拡張性が必要となりました。そこで、アテネ グループは、AGQMS とナレッジ ポータルに加えて、トレーニング カリキュラムを電子化して TeamPage で運用することにしました。
「DTA トレーニング」スペースは、同社のトレーニング用のスペースです。新しく採用された DTA コンサルタントは、このトレーニング カリキュラムで数週間に及ぶ教育を受けます。
それぞれのトレーニング ページには、「AGQMS」などの他のスペース、会社情報、他の学習コンテンツ、ネットワーク上の他のシステムへのリンクがあります。
同じ業界の他社から熟練者として引き抜かれて入社した「新人」スタッフは、皆、アテネ グループの社内イントラ、品質保証システム、そしてトレーニング教材が今まで見た中で最も良いものだと評価しています。そして、コンテンツの投稿や編集による貢献が、入社の初日から期待されていることを知って驚きます。最初は驚く彼らですが、投稿や変更がレビューされることや、必要に応じて変更前の状態に戻せることを知ると、安心して貢献に参加するようになります。
アテネ グループでの TeamPage のこれから
TeamPage によって、アテネ グループは、自社の AGQMS システムをより良い形で利用し、DTA コンサルタントがプロジェクトに配属されるまでに必要なトレーニングの所要時間を短縮できました。アテネ グループがビジネスを広げていくにしたがい、TeamPage はその価値を何度も証明することになるでしょう。
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